【経営初心者向け】経営資源の基礎知識を解説

経営・マネジメント経営戦略

企業が事業活動を持続・発展させるためには、経営資源を適切に把握し、分配することが必要です。


ここでは経営資源について、各資源の特徴・マネジメント方法を解説します。

 

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▶︎経営資源とは、事業活動のために企業が利用できる資産のこと

経営資源とは、事業活動のために企業が利用することのできる資源を指し、経営資源は、次の6つに分類することができます。


それぞれの経営資源には、適切なマネジメント方法があり、資源を有効活用するためには、その実践が欠かせません。

 


ヒト

経営資源としての「ヒト」は、主に企業における従業員を指し、また広い意味では、協力関係にある他社や業務の委託先を指すこともあります。

 


事業活動は人の手で行うものですから、企業にとって最も重要な資源の一つです。

 


人材のマネジメントはHRM(Human Resource Management)と呼ばれ、採用・配置・育成などの各場面における、人材の適切な管理が重視されています。


より具体的なマネジメントの内容としては、次のようなものがあります。

 


・スキルマネジメント
従業員が持つスキルに着目して、向上させるべきスキルを決め、スキルを発揮できる配置を行うこと。

 


・ストレスマネジメント
従業員のストレスが蓄積しないように、ストレスへの対処を促し、働きやすい環境を整えること。

 


・人材管理マネジメント
人事評価制度の整備や採用・配置などの管理を行い、優秀な人材を育てる仕組みを作ること。

 


・パフォーマンスマネジメント
社員の個人目標の設定・管理や、成果に対するフィードバックによって、人材育成を行うこと。

 


モノ

経営資源としての「モノ」は、企業が所有している製品や設備、オフィスや工場などの不動産を指します。

 


さらに、PCにインストールされたソフトウェアもモノに該当します。

 


モノのマネジメントとは、整理整頓を指し、モノの維持・管理には手間や費用がかかるため、必要以上のモノは抱え込まないのが賢明です。

 


捨てる・レンタルするといった手段によって、コストを削減することも必要。

 


カネ

経営資源の「カネ」は、そのまま経営資金のことです。

 


現金以外に、株式や債券なども含み、事業の運営や設備への投資、従業員の雇用など、企業の全ての活動の基盤となります。


また、マイナスイメージの強い借金も、経営資源として有効活用でき、将来的な利益確保のためには、借金をしてでも投資することが必要になる場合もあります。

 


カネのマネジメントにおいては、収入と支出を管理する資金繰りが重要ですが、その上で、資金をどのように分配するかを検討する必要があります。


情報

経営資源としての「情報」は、企業の取得・蓄積した情報を指し、より具体的に言えば、企業が蓄積したノウハウや顧客データなどが該当します。

 


情報のマネジメントにおいては、信用性を高めることが重要で、情報の入手方法・保管方法には細心の注意を払う必要があります。


また、情報へのアクセス環境を整えることで、社内での情報の活用を促進できます。

 


時間

経営資源としての「時間」は、ビジネスにおけるあらゆる時間のことで、従業員の勤務時間や商品開発にかかる時間、戦略立案にかかる時間などがこれに該当します。

 


注意しなければならないのは、時間は取り戻すことのできない資産であるということです。

 


そのため、限りある時間を適切に配分し、有効活用することが求められます。

 


知的財産

経営資源としての「知的財産」は、著作権や商標・特許、ブランドイメージなど、企業が活動の中で取得した無形資産を指します。

 


商品開発やマーケティングに直接活用することのできる、最も戦略的な経営資源です。

 


知的財産については、特許の取得などによる法律の保護を受けることが必要で、独自の強みとして保護し、事業活動に活かすことが求められます。

 

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まとめ

 


経営資源は大きく6つに分類することができ、それぞれに適切なマネジメント方法が存在します。

 


この記事を参考に、経営資源のマネジメント方法や、配分の基本戦略を押さえておきましょう。